*魂の次元* (by としべえ)

肩から力を抜いて、自由に楽しく生きる。

「凶暴な共謀罪法」から、「競争と協調」の話に論を進めてみましょうか

前回の記事、
最近のニッポンに何かとうんざりしている皆さんへ - いかにして「うんざり」を昇華させるか - *魂の次元*
に対してid:ad2217 さんより、次のようなコメントをいただきました。

投票はしてるけどね。関係ないように見えるだろうが、進化だって種間の競争よりも種内の競争が重要に思えるわけで。

「うんざり」してても、ちゃんと投票してる ad2217 さんは、すばらしいっ。

そして、「種間の競争より種内の競争」というお題をいただいてしまいました。

このお題はちょっと難しいので、勝手に話をずらさせていただいて、「競争も大事やけど、協調も大切なんとちゃう?」というような話を書いてみようと思います。

繰り返し「囚人のジレンマ」ゲームと「協調」戦略

世の中には「ゲーム理論」というものがありまして、この場合、ゲームと言っても人生自体をゲームに見立てたような話なんですがね。

で、「囚人のジレンマ」というのは、二人のプレーヤが、相手と「協調するか」、「裏切るか」の2つの選択肢があるときに、強調し合ったほうがお互いにいい結果が出るのに、「合理的に考える」と裏切り合わざるをえないというけったいなシチュエーションを設定して「ジレンマ」と呼ぶものなわけです。

詳しい話は囚人のジレンマ - Wikipediaをご覧ください。

裏切り合わざるをえない、と書きましたが、実は、この「囚人のジレンマ」を一回限りでなく、繰り返してずっと続ける場合は、必ずしも「裏切り」続けることが「最適」な行動になるわけではなく、

相手が裏切ったら、裏切り、相手が協調したら、自分も協調する、

というような形で、「協調」することは有効であることが、実験的に知られています。
(1984年にロバート・アクセルロッドによって行われたものです)

それなのになぜ、人は裏切り合いを続けるのか

まったく残念なことではありますが、「共謀罪法」のようなものが成立することは、現実の社会において「裏切り合い」が続いていることの証左としか言いようがありません。

これについては、「繰り返し囚人のジレンマ」ゲームに関しても新しい知見があり、「主人と奴隷」のようにプレイヤに役割分化があり、「主人と奴隷」の関係をよしとするグループ化があるときには、「主人から奴隷への裏切り」、「奴隷から主人への服従」、「自分のグループ以外への裏切り」が有効な戦略であることが、示されています。
(https://ja.m.wikipedia.org/wiki/主人と奴隷 およびhttps://www.wired.com/2004/10/new-tack-wins-prisoners-dilemma/を参照ください)

このようにグループ化によって「協調戦略」が無効化される可能性は、アクセルロッドの著書「つきあい方の科学」でも、指摘されていたことですが、それがコンピュータによる実験でも示されたところに、現在の科学的な知見をきちんと見ることの重要性を感じます。

ちなみに、この「主人と奴隷」という言い方は、ちょっと強すぎるかと思うのですが、「親分と子分」的な考え方は、現実の日本で、普通にあることではないでしょうか。

「親分が言ってるんだから、仕方がない」、「難しくて分からないから親分の言うとおりにしよう」、そんな考え方を、ぼくたちはついつい、してしまいがちではないでしょうか?

「親分・子分」の関係を越えるために

大抵の場合は、「親分」の言うとおりにしていればいいのが現実かもしれません。

けれども、ある「限界点」を越えるとき、「親分」にしたがってはならない場合がありえると思うのです。

そのとき必要なのは、いつもは「自分たち」ではない人との「協調」です。

自民や公明を支持するみなさんの中にも、『「共謀罪法」はまずい』と思ってらっしゃるかたは、少なくないはずです。

「共謀罪法」自体はもう成立してしまいましたが、憲法を改変することにより、「戒厳令」を自在に実行できるようにしてしまおうという危険な「流れ」があります。

こうした「憲法の改変」を、今の流れのままに許してしまうのかどうかということは、日本の未来に、「極めて大きな影響」を与えると思われます。

ですから、今の日本の与党を支える、自民・公明の支持者の方にこそ、お願いしたいのです。

「現行の憲法」を改変することは、欧米の「独善的グローバリズム」に利することでしかありません。

「日本の民主主義」的なあり方を守り、欧米の「独善的なグローバリズム」に対抗するためには、どうか、「現行の憲法」を守ってほしいのです。

......と、いうわけで、なんだか話が随分よれてるような気もしますが、まあ、いいことにしましょう。

言いたいことは、「親分・子分の関係」にも限度があるよ、「長いものに巻かれろ」も大概にしといたほうがいいんじゃないの、ってな話です。

そして、これを逆向きに言わせてもらいますと、

与党嫌いのみなさま、喧嘩を売ってるだけでは、ニッポンの流れは変わりませんよ。

与党の中にも、あなたの志を理解してくれる方々がいるはずです。

それを「く○みそ」で全部ゴミ箱に捨ててたら、やっぱり支持は得られないんじゃないかなー。

「流れ」を作るには、「協調」が必要なんじゃないかなーー。

そんなことを思って、つらつらと書かせていただきました。

てなところで、この記事はおしまいになります。
ほいでは、みなさん、ナマステジーっ♪

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