*魂の次元* (by としべえ)

肩から力を抜いて、自由に楽しく生きる。

weblogの「たったひとつの冴えた」書き方、あるいは拡散・量産・龍角散

はてな村のみなさん、こんにちわ。
ぷちウェブ作家のとし兵衛です。
今日も今日とて、他人のふんどしで明太子漁に出かけましょうかねー。

  *  *  *

ネパールの国境近いゴラクプルというインドの東北部の街から、南西のムンバイに近い、イガットプリという小さな街へと、鉄路を揺られること 36 時間、1,552 km 、はるばる来ましたマハラシュトラ州。

インドには何回来たかもう忘れましたが、この州に来るのは初めてです。

そして明日より、ヴィパッサナ瞑想十日間の合宿コースが待っています。

その合間の時間を利用して、ネット上での「爆発的に共有されるかもしれない」記事の書き方について、相田ケイさんの、
拡散される記事を量産するための、ただ1つのシンプルな考え方 - オモロク
を肴に考えさせていただきます。

勝手ながら、相田さん、どうもでーす。
  *  *  *

「せっかく書いた記事を、多くの読者に読んでもらいたい」

多くのみなさんが、密かにこう思っていらっしゃることでしょう。

ただし、夜中たわし id:tawashix さんのように我が道を行く方は、また別です。

ぼくの先日の記事、
「交遊」でいくか、「検索」でいくか。はてなで読者を増やす二つの方法 - ブックマークとサーチコンソール - *魂の次元*
に対してたわしさんから、次のようなコメントをいただきました。

検索されやすい記事を考えたり分析するの、面倒なんだよなぁ?。なのでサーチコンソールなんかはほぼ活用せず、フィーリングでやってます。

実に素晴らしい生き方です。「検索エンジン最適化」などという邪道の手法は使わず、勝負の武器は「フィーリング」のみ。

加速装置の他には「勇気」だけが武器の、サイボーグ009 並みの潔さです。

思わず、訳詞: なかにし礼、歌: ハイファイセットの「フィーリング」のメロディーが頭の中に、大音量で響こうというものではありませんか。

というわけで、たわしさんも、布団の中でうたた寝をしながら記事のアイディアを練りつつ、自分の記事が百万バズする夢を見ているかもわかりませんが、わたくしのように小賢しくも
「いかにしてたくさんの読者に読んでもらうか」
などということを考えていないことだけは確かであります。

たわしさんはじめ、id:watto さん、マミー id:mamichansan さんの三師匠にならい、わたくしめもきっちり自分の記事を書いていくという本道を歩んでいきたいところなのではありますが、あいにく本日のネタは、
「いかにして記事は拡散されるのか」。

さあ、それでは、いよいよ本題に入らせていただきましょう。

  *  *  *

それにしても、相田ケイさんの記事は分かりやすいですよね。

  • 多くの人に読んでもらうためには「共感」が大切。
  • 「共感」の三要素として、「分かりやすさ」、「あざとさ」、「みんな知ってる」を押さえておくべき。
  • 「分かりやすさ」のためには、小学生にでも分かる文章を。
  • 「あざとさ」としては、読者層を意識した上で、読者に適した刺激的な演出を。
  • 「みんな知ってる」も、読者層に適したよく知られている話題を上手に盛り込む。

というような内容が、よく整理された形で、分かりやすい例とともに書かれていますので、無理なく「共感にもとづく記事作り」を理解することができるでしょう。

その他の細かい点については、相田さんの元記事、
拡散される記事を量産するための、ただ1つのシンプルな考え方 - オモロク
をぜひお読みください。

いろいろと学ぶことがあると思いますよ。

  *  *  *

さて、ここで、相田さんの記事を読んで、ぼくが面白いと思った部分について、野暮を承知で解説させていただくことにします。

それは、「みんな知ってる」で例を挙げて説明している部分です。

相田さんはまず、「みんな知ってる=共有知」の例として『お茶の間時代の「8 時だよ」』というものを挙げています。

『現役の大学生が、どうして「8 時だョ!全員集合」で来るのよ?』
とここでぼくも思いました。

ひとつには、こういう「意外性」というものが、読者の関心を惹くわけでしょう。

そして、次に「天空の城ラピュタ」の「バルス」の話を持ってきます。相田さんご自身の言葉を引用させていただきます。

これは、日本国民ならほとんどの人が知っているバルスという共有知を軸に「天空の城ラピュタ、オンエア時」に一斉に「バルス」とツイートするという新しい文化です。加えて、文字どおりtwitterという楽園を「バルス」によって、崩壊させようとする「みんなが知っている”お約束”」でもあります。これは自然に生まれたコミュニケーションデザインだと言えますが、やはり、根本にはこの事例も「みんなが知っているバルス」だからこそ口コミが広がったというのはあります。

「日本国民ならほとんどの人が知っているバルス」というのが、日本国民の 51% 程度なのか、それとも 99% に近いのか、などといらんことを考えてしまうのがわたしの悪い癖ですが、こういう表現にくっきり「あざとさ」が現れていて「相田さん、うまいなぁー」と思ってしまいます。

ちなみに、この前段で「バルスを威力をあなたはご存知ですか」とあるのは、「バルスの威力」の打ち間違いかと思われます。おせっかいながら、お知らせまで。

というようなわけで、こうして、時空を超えた「8 時だよ」と「バルス」という意外な二つのものを「手術台の上のミシンとこうもり傘の出会い」のように並べることで、相当に重なり合わないであろう二つの読者層の心を乱暴にも鷲づかみにしてしまうあたりは、まさに「相田節」全開といっていいところでしょう。

それから、「8 時だよ」の注釈的「お茶の間時代」という言葉ですが、どうもこれは、相田さんの造語かもしれません。

「お茶の間」という言葉を聞いて、ぼくの頭の中では勝手に「茶の湯」とか「お茶の水博士」という言葉が浮かんできました。庶民的であると同時にみやびさもどこか遠くの方で連想させる「お茶の間」、それに「時代」をくっつけて、「お茶の間時代」。古き懐かしき「昭和」をイメージさせるグッドな「大和言葉プラス」ネーミングではありませんか。

これならば、
大人気ブログの秘密は「大和言葉」あるのか!? - はやぶろぐ
を書いたはやぶささんも、
「やっぱり人気ブログの秘密は『大和言葉』にあったな」
と深く同意してくれるに違いありません。

以上、いつも通り、あちらこちらへと、とっちらかった文章ではありますが、相田さんもおっしゃっているとおり、
「いかに相手のことを思いやる気持ちを持てるか」
これが、記事を書く上でも、人生を生きていく上でも、もっとも大切なことになるわけですので、このことを深く肝に命じていただいた上で、
「教科書的な発想にはしばられずに、自分の思ったように、楽しく自由に記事を書き、生きる」
これがぼくなりに考える「たったひとつの冴えたやり方」[(c) 朝倉久志、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア]であるのだということを結論といたしまして、今日の記事は終えることにします。

それでは、みなさん、♬ナぁマスぅテぇジぃーーぃっ♬

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