あけましておめでとうございます。 今年一年が、地球上のすべてのみなさんにとって、すばらしい年になるよう、つつしんでお祈り申し上げます。 さて、昨日の記事は、いい加減なところでぶっ千切って終わってしまいましたので、今日はその続きを書きますが、その前にまず、マインドフルネスとしても知られるヴィパッサナー瞑想の話をしようと思います。 なお、この記事は、無駄に 6,000 字以上あります。 マインドフルネスとかグーグルのサーチ・インサイド・ユアセルフとか マインドフルネス、ヴィパッサナー、禅 ぼくの朝瞑想 ようやく「ジュリアとバズーカ」のアンナ・カヴァンの話。 そしてカヴァンの「ジュリアとバズーカ」 ついに諸星大二郎の「ど次元世界物語」だ。 おまけは amazon associates のぷちネタ そして、最後に読者の皆様への御礼です。 マインドフルネスとかグーグルのサーチ・インサイド・ユアセルフとか みなさんは、マインドフルネスというのはご存知ですか? マインドフルネスって、今の日本で、どのくらい一般的な言葉なんでしょうね? 長らく日本を離れてると、そういう「常識的」感覚がなくなってくるんですけれど、まあ、今はとにかく情報が溢れかえってる時代なので、「一般的」なんて考えること自体が無意味になりつつあるのかもしれません。 それはともかく、グーグル生まれの「サーチ・インサイド・ユアセルフ」という研修プログラムのおかげで、ネット上にはマインドフルネスの情報が溢れかえってます。 マインドフルネスとは何かを、ものすごく簡単に説明すると、 余計な考えを棄てて、今ここを生きること と言ったらいいでしょう。 禅で言う、無念無想の境地ですね。 もちろん、そういう境地に達するまでには、長い時間と努力がいるわけですが、グーグルのプログラムは、別に悟りの境地を目指すものではありません。 無念無想を心がけると、 健康にもいいし、仕事もはかどるよ って話です。 で、そのマインドフルネスを具体的にはどうやるかって話ですが、これまたごく簡単に説明すると、 まずは、呼吸をよく見る それになれたら、自分の体の状態もよく見る これだけのことです。 これがどうして心身の健康に役立つかは、また別の機会に書きますが、興味が湧いた方は、朝起きたあとと、夜寝る前に、五分間ずつ呼吸を見つめてみてください。 寝床の中で横になったままでかまいませんので、息を吸うときには、今自分は息をしているということをしっかり意識します。「あー、今自分は息を吸ってるなー」という感じです。 同じように、息を吐くときは、息を吐いてることをしっかりと見ます。 これを五分間やるだけです。 たったの五分ですが、はじめのうちは長く感じるかもしれませんが、これを毎日なり、思い出したときなりに続けていると、ある日、以前とは違って、体と心から力みがなくなっている自分に気づくこと請け合いです。 ものは試しですから、ま、騙されたと思って♬ マインドフルネス、ヴィパッサナー、禅 さて、マインドフルネスというのは、アメリカのお医者さんが、ベトナムのお坊さんに学んだ禅の手法を、マインドフルネス・ストレス低減法 Mindful-based stress reduction: MBSR という名前で、認知療法に取り入れたことで、アメリカに広まった考え方です。 禅の言葉では「念」に当たり、仏教で悟りに至る八つの方法として知られる八正道のうちの一つ、「正念」のことと言ってもいいでしょう。 正しく気づくこと、といった意味です。 そして、正しく気づく、ということの中身が、 ごちゃごちゃ考えるのはやめて、自分が感じているままの世界をきちんと感じる ということであり、そのためには、 まず、自分の呼吸を見て、自分の体の状態を見る ということになります。 そうやって、今起きていることに正しく気づいている状態が「マインドフルネスな状態」であり、マインドフルネスを心がけることで、心が楽になり、体からは力みが抜け、仕事も洗濯も掃除もはかどるというわけです。 で、ヴィパッサナーとはなんぞや、という話なのですが、ぶっちゃけて言えば、マインドフルネスとヴィパッサナーは同じものと思ってもらってかまいません。 一般的にはマインドフルネスといい、上座部仏教の人はヴィパッサナーといい、日本では禅と呼ぶ、といったくらいの話です。 なお、日本の仏教では、「止観」と呼ばれる瞑想法があり、これはサマタ・ヴィパッサナーを漢訳した言葉で、 心を鎮めて、正しく見る という意味になります。 つまり、サマタは「心を鎮めること」、ヴィパッサナーは「正しく見ること」です。 「止観=サマタ・ヴィパッサナー」という瞑想をすることで得られるのが、「正念=正しい気づき」ということになります。 ぼくの朝瞑想 今ぼくは、西インドのプシュカルという田舎街にいるのですが、ここからバスで 20 分ほど行ったところに、ヴィパッサナー瞑想をやっているセンターがあります。 先日そこでやっている十日間泊まり込みのコースに参加しました。五年ぶり二度目のことです。 朝四時半から夜の九時までほとんど座りっぱなしに近いので、一回目は地獄でした。 けれど、二回目の今回は、どちらかと言えば、天国に近い感じで、とてもいい時間が過ごせました。 この十日間のコースについては、またいずれ書こうと思いますが、コースが終わってから 12 月の頭から朝一時間ほどの瞑想を毎日続けています。

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としべえ2.0β

北インド・ハリドワル辺りに出没中。

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