私はあなたの善について語ることならできますが、悪について語ることはできません。 悪は自らの飢えと渇きに苦しむ善そのものにほかならないからです。 善が飢えているときは、まっ暗な洞窟のなかにさえ食べものを探し求め、 渇いているときには死水さえ飲もうとするのです。 --- カリール・ジブラン http://twitter.com/bookclubkai/status/8890577666 より孫引き。 百年ほど前、レバノンに生まれた詩人。ハリール・ジブラーンの方がもとの音に近いみたい。 アラブのひとのものはほとんど読んだことないので、もう少し読んでみたいと思う。 [カリール・ジブラン「預言者 ポケット版」をアマゾンで見る]

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もしも地獄が一つでも存在するものでございますなら、それはすでに今ここに存在しているもの、 われわれが毎日そこに住んでおり、またわれわれがともにいることによって形づくっている この地獄でございます。これに苦しまずにいる方法は二つございます。第一のものは多くの人々には 容易(たやす)いものでございます、すなわち地獄を受け容れその一部となってそれが目に入らなく なるようになることでございます。第二は危険なものであり不断の注意と明敏さを要求します。 すなわち地獄のただ中にあってなお誰が、また何が地獄ではないか努めて見分けられるようになり、 それを永続させ、それに拡がりを与えることができるようになることでございます。 イタロ・カルヴィーノ「見えない都市」より

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Only two things are infinite, the universe and human stupidity, and I'm not sure about the former. -- albert einstein 無限のものといえば二つあります。宇宙と人間の愚かさです。宇宙の方については確信がもてないですが。 -- アルバート・アインシュタイン 原文は http://home.att.net/~wbaustin/einstein.html より。 # アインシュタインはいろいろと深いことを言ってるので、もっと読んでみたら面白そう。 ずばり、こういう本も出てますね。 「アインシュタイン150の言葉」ジェリー メイヤー、ジョン・P. ホームズ編集 (ディスカヴァー・トゥエンティワン 1997) # http://d.hatena.ne.jp/woeswar/20080203#c1202261471 に書いたコメントで、 # r.d.レインの発言と勘違いしたことの訂正をこめて。

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スターリンの教会破壊や現在の中国での教会破壊についてだが、 この種類の宗教弾圧はカール・マルクスの次の言葉が原因に なっているらしい。 つまり「宗教は民衆のアヘンである」というやつ。 マルクスがこう書いたのは1844年、アヘンおよびアヘン誘導体が だれもが手に入れることのできる唯一の効果的な鎮静剤だった頃の ことだ。マルクス自身もアヘンを使用していて、その場限りで あっても苦痛をやわらげてくれるアヘンに感謝していたという。 マルクスは客観的な事実を述べているのであって、 宗教がいいとか悪いとかいう話をしているのではない。 宗教は、経済的、あるいは社会的な困難に対する鎮痛剤になりうる ということだ。 つまり、宗教を否定しているわけではない。 ---カート・ヴォネガット「国のない男」(金原瑞人訳、nhk出版 2007、p.24) より

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人は田舎や海岸や山にひきこもる場所を求める。 君もまたそうした所に熱烈にあこがれる習癖がある。 しかしこれはみなきわめて凡俗な考え方だ。 というのは、君はいつでも好きなときに 自分自身の内にひきこもることができるのである。 --マルクス・アウレーリウス「自省録」(神谷恵美子訳、岩波文庫四十九頁)

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アラン・ワッツ

私たちが世界というものを正常に知覚し評価するならば、それは主観的なものだが 一つの集団の悪夢なのだ。実際の現実についてのごく普通の感覚 -- たとえば月曜の 朝起きたときに見る世界の感覚 -- は、社会化された条件づけと抑圧の一つの構造 なのだ。つまりそれは選択された不注意の体系なのであり、それによって私たちは、 現代文明生活のゲームのルールと一致しないような、自然の中の諸局面・諸関係を 除外してしまうように教え込まれているのだ。 --- アラン・ワッツ (「エスリンとアメリカの覚醒」w.t.アンダーソン著、伊藤博訳、誠信書房より 曾孫引き)

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としべえ2.0β

北インド・ハリドワル辺りに出没中。

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宇宙のど真ん中