wired.jp にこんな記事が出ていたました。
悲鳴にゾッとするのは「甲高いから」ではなかった──米研究結果で判明した「絶叫のメカニズム」|WIRED.jp

ここで取り上げられている研究は二年前のもので、どうして今これを記事にしたのか不思議なのですが、ちょっとおもしろい内容なので紹介します。

甲高くて大声なら悲鳴? 音量のばらつき、ラフネスが悲鳴を決める

ニューヨーク大学教授で、神経科学者のデヴィッド・ペッペル(David Poeppel) さんは、15年もの長きに渡って、「恐怖による叫び声」の研究を行なってきました。

彼は同僚と共に、インターネットを隅々まで検索し、悲鳴のデータを集め、また、実際に人々を研究所に招いて悲鳴を上げてもらう、といった方法も使って「悲鳴データベース」を作り上げました。

当初、「悲鳴」を特徴づけるのは、「大声であること」や「甲高いこと」ではないかと考えましたが、実際にこの「悲鳴データベース」を音声分析した結果、悲鳴の特徴は「音量」や「音の高さ」によるものではなく「粗さ=ラフネス roughness」によるものであることが分かりました。

ラフネスは、音の大きさの変動率を意味します。

つまり「ただ大きい」のではなく、「大きくなったり小さくなったりする」ことが、人の注意を引くためには必要だということです。

普通の会話では、音の変動率は一秒あたり 4 - 5 倍程度なのに、悲鳴の場合は 30 - 150 倍にも及ぶとのことです。

悲鳴の「ラフネス」が恐怖の中枢「扁桃体」を乗っ取る

ちなみに、この「ラフネス」が関係するのは、人の発する「悲鳴」には限りません。

救急車のサイレンや、家庭内のアラームなどにも同じ特徴があり、それによって人の注意を引くという役割を果たしているのです。

そして、この研究で、たいへん興味深いところは、こうした「ラフネス」で特徴づけられる音が、人間の脳の中でも「恐れ」といった感情の処理に関わる「扁桃体」という部位を活性化させたという事実です。
(ラフネスが大きいほど、扁桃体の活性化の度合いも大きくなります)

「扁桃体」が活性化されることによって、「緊急事態」用のシステムのスイッチが入ると、動物の場合は「攻撃か逃避か」といった行動をとることが知られています。

人間は、普段は比較的「理性」的に行動していますが、「扁桃体」が活性化すると「感情」優位の行動になることから、これを「扁桃体」による「乗っ取り=ハイジャック」と言ったりもします。

この研究によって、「悲鳴」というものが、この「乗っ取り」に関わるスイッチの役割を果たしていることが、実験的に確かめられたわけです。

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☆ここでちょっと一休み、<スポンサード・リンク>です。



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「扁桃体」の過度の乗っ取りにはご用心

目覚ましのアラームが「扁桃体」を刺激してくれるおかげで、毎朝遅刻をせずに、学校や会社に行けるのは助かりますが、社会生活の中で無闇に「扁桃体」に乗っ取られ続けていては、落ち着いた行動が取れなくなってしまいます。

「悲鳴」のような特殊な音のパターンだけでなく、ちょっとした音でも気になって集中力がそこなわれるようなことって、ありますよね。

毎日よく寝て、週末にはゆっくり休んだり、気分転換をしたりして、生活が健康的に回っていればいいのですが、なんだか「妙に音が気になって集中できない」とか「テレビの音がやけに頭に突き刺さってくる」みたいなことが、もしもあったら、日頃のストレスが積もり積もって「扁桃体の乗っ取り」が恒常化しているおそれがあります。

そんなときは、しっかり休みを取るのが一番です。

無理をせず、自分を十分いたわってあげてください。

ぼくのおすすめは体を動かすことと、瞑想です。

人間っておもしろいことに、散歩をするだけでも、頭の働きが違ってくるんですよね。

瞑想については、こちらで書いてます。

・[medoninf.hatenablog.com/entry/2017/05/01/170457:title]

てなところで、この記事はおしまいです。
それではみなさん、ナマステジーっ♬

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