わっと(id:watto)さんが、
有能な社員を正当に評価しなかった会社症候群コレクション - しいたげられたしいたけ
という記事を書いています。

日本を離れ、遠いインドから見ていても、日本の経済状況や労働環境の悪さは察せられます。

わっとさんが紹介している件について、少し感想を書くとともに、日本の労働環境についても思うところをほんの少し記します。

社員一人の休職で職場はボロボロ - 中小企業の厳しい労働環境

碧乃あか男(id:mraka2015)さんが
休職中の会社の現状が悲惨な事になっている - 新・ぜんそく力な日常
という記事で、休職中のご自分の会社について書いています。

あか男さんは、会社の担当部門で、ほかに代わりがいないくらい優秀な技術の持ち主で、製品の製造や品質管理を任せられていました。

しばらく前に体調を崩し、持病の喘息が再発しましたが、休むと会社に迷惑がかかると思い、無理をして働きました。

その無理がたたり、喘息が悪化。休職せざるを得なくなり、現在休職九ヶ月目。

その結果、職場は

  • 製品の品質がガタ落ち
  • 仕上げ加工に時間がかかる
  • 出荷した製品をさらに営業が手直しする
  • 出荷してもお客さんの方で不良品として返品される
  • 営業が仕事を取って来れない
  • 職場内、苛立ちでパワハラが頻繁に起きている

といった悪循環で、悲惨な状況になっているというのです。

そんな中、あか男さんは、

退職も考えていた会社ですが、こんな状況になりながらも、僕のことを治療に専念させてくれているので、なんとか治して、もう一度会社で頑張ろうかとも思っています。

というのですから、ほんとうに立派な方だと思います。

しかしながら、ここまで状況が悪化してしまうと、立て直しにはそれなりのお膳立てが必要にも思えます。

経営者の大胆な判断がものをいう局面かもしれませんし、個人の努力だけではどうにもならない場合もあります。

あか男さんの「もう一度会社で」という気持ちは、素直に応援しますが、ご自分の体調を第一に考え、無理をなさらないようにと、老婆心ながら一言そえさせていただきます。

最低賃金を守らない店長

反航路 (id:giveus)さんのこちらの記事では、「バイト先の店長さんが最低賃金を守ってくれないので、やんわりメイルで伝えるが、埒が明かない」模様がつづられています。
アルバイト 月末は給料を払うのが雇用者の一番注力すべき仕事でせう。 - いのちばっかりさ

反航路さんのバイト先は、書店を経営する小さな株式会社。経営が厳しいので賃金を少しでも低くしたいのでしょう。完全に確信犯です。

メイルのやりとりだけで、最低賃金との差額の要求を認めてもらうことはかなり難しいと思われます。

わっとさんもおっしゃる通り「ブラックバイトユニオンに相談して人を介す」などの対策を思い切ってするべきではないでしょうか。

そうすれば一発で解決です。

これはまったく「正当な権利」の主張ですから、遠慮する必要はないんですよね。

こうした「権利の主張」で「店長が気分を害する」かもしれませんが、それは相手の問題。

その結果、仕事がしづらくなるのなら、そういう職場はやめたほうがいいということではないでしょうか。

ある意味「人柱」にもなりかねないわけですが、こういう勇気を持った人が出てこないと、結局日本の労働環境は変わりません。

初めての場合は特に、勇気がいるところだとは思いますが、思い切って一歩を踏み出すことで、社会を変えていきたいじゃありませんか。

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有給休暇の取れない国ニッポン

みなさん、有給休暇はちゃんと消化してますか?

東京を脱出して高知で「トマトの栽培」をしながら、

  • 東京で消耗してるなんて、もうやめたほうがいいよー

とおっしゃってた有名ブロガーの方がいますけど、「東京を離れる」とか「会社をやめる」とかいうこととは別に、

  • 会社でどう働くか

ということは、普段から意識しておいてもいいことなんじゃないかなと、インド在住、無職五十すぎ男のわたしは考えるのです。

そして「どう働くか」の中には「どう休むか」が当然あり、「有休を消化する」のは労働者の「義務」ではないか、とすら思います。

経済環境が厳しい今だからこそ、「きちんと休んで、きちんと遊ぶ」ことが大切なのではないでしょうか?

休みを取って、お金を使って豪華な旅行にでかけるとか、そういうことばかりが「休暇」ではないですよね。

忙しすぎる日々の中で、

  • 小さいお子さんがいる親御さんなら、近所の公園に行くだけでも、かけがえのない思い出の時間を作ることができるでしょうし、
  • 一人暮らしのあなただって、一日休みを取って会社のことを忘れて好きなことにじっくり時間をかけたら、次の日は気持よく会社に行けるのではないでしょうか。

日本人の中にある「滅私奉公」的価値観は、必ずしも悪いものではありませんし、お互いに遠慮し合うことも美徳ではあります。

けれども、それが行き過ぎれば、かえってぎすぎすし、おかしなことにもなりかねません。

誰かが勇気を持って風穴を開けることも、社会にとっては必要なことなのです。

ぼくは二年弱しか会社勤めをしたことがありませんが、やめる少し前に胃を壊して、医者に行く都合で昼から出社したことがあります。

いつもは朝歩く通勤の道を、冬の日の暖かい日差しの昼ごろに歩いていくときに、何か暖かく、楽しい気持ちが湧き上がってきたことを、今なつかしく思い出します。

そのときは午前中の休みを取っただけだし、それも医者に行くという用事があってのことでしたが、普段だったら会社にいるはずの時間に、気持ちよく冷たい冬の空気のなか日差しを浴びながら、自由に自分の足で歩いているという事実が、なんとも嬉しかったんですよね。

人間って案外、そんな小さなことからでも幸せな気持ちになれるものです。

職場の事情とか考えすぎると、休みも取りづらいものですが、どうかみなさん、ご自分を大切にして、そして職場の空気を変えてやるくらいの気持ちを持って、ふらっと休みを取ってみてください。

いつもとは違うことをしてみる。

そんな小さなことから、人生は新しい展開を見せてくれることになるのだと思います。

  *  *  *

それにしても、厳しい労働環境のなか、日々日本の経済を支えてくれる皆さんがいるおかげで、ぼくは安心してインド滞在を楽しんでおります。

アベノミクスにはいろいろな問題もあり、円の為替レートも決してよくはありませんが、とにもかくにも日本の経済の安定があるからこそ、月五万円ほどの出費で、格安バックパッカー生活をインドで楽しむことができるわけです。

日本で働いていらっしゃる皆さまに足を向けては眠れません。ほんとうにありがたいことです。

なお、こちらがぼくの「テケトーな会社経験」を書いた記事です。
気が向いたらどうぞ。

新卒で「プログラマ」として入社した一部上場精密機器メーカーを、ぼくが2年足らずで辞めた「理由」: #00 販売実習をやめたいと言ったら上司に呼び出された話 - *魂の次元*
バブル真っ盛りの頃、実に適当な気分で一部上場精密機器メーカーに入社してしまった話 - ぼくが会社を2年足らずでやめたわけ#-1 - *魂の次元*

というところで、この記事はおしまいです。
それではみなさん、ナマステジーっ♬

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黒ヤギのイラスト | かわいいフリー素材集 いらすとや
(いらすとやさんの画像を加工して利用してます)