ダメ作家・牧野信一のダメダメ小説『「悪」の同意語』についての、ごく簡単な紹介
牧野信一『「悪」の同意語』を読んでいる。
牧野は大正から昭和初期にかけての、太宰より一回りちょっと歳上の「ダメ作家」の先輩で、『「悪」の同意語』にも、思わず苦笑せざるを得ないようなダメ人間ぶりが、主に家族との関係を通して徹底的に描かれている。
これを読むと、ぼくのダメダメな人生など、まったく中途半端なものでしかないことを思い知らされ、21世紀初頭のインドの片隅でぷちブル的貧乏生活を送っている自分自身に、限りない幸福を見い出せるような気持ちになるから、可笑(おか)しなものだ。
☆牧野信一『「悪」の同意語』 (2002 青空文庫オンデマンド)
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