ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代
「ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代」武井麻子(大和書房2007)
ぼくは精神障害の人のための作業所でアルバイトをしている。
で、肉体労働でも、頭脳労働でもないその仕事を精神労働と考えた。
その世界では、感情労働というらしい。まだあまり一般的でないけれど。
だいぶ前から、工業化された国で、第三次産業、サービス産業が
増えていることが言われているが、おおむね、それがこれである。
著者の知る看護の現場の話が多いから、ある意味極端な内容であり、
だからこそかえって、現代を象徴している気がする。
どうすればいいか、というところまでは踏み込んでいないのが
残念といえば残念だが、簡単に言えるわけもないので、むしろ
正直な態度として受け止める。
医療・福祉系の仕事の人はもとより、現代のそうした側面に興味を
持つ人には勧めたい。