ひとり歩くは夢の話で、
ほんとは大抵おくさんが一緒で。
一緒にいるのはちょっと面倒だけど、
一人になるだけの気概もありはせず。
そういうわけで二人で歩く、
そういうわけで二人で進む。
物質の次元だけを信じてずっと生きてきた。
心の空白は物質の次元では埋められなかった。
魂の次元を付け加えることで道筋が見えてきた。
まだおぼろにしか見えないその道を、
ぼくは一人歩いてゆく。
自分を消すために言葉を綴る。
エゴなど手放して向こう側へ帰る。
力を抜けば自然と水に浮かぶように、
握ったこぶしを開けば、
そう、きみは自由だ。
考えすぎるのはよくない、それはほんとによくないんだ。
だから考えて書くのは、これで最後だ。
あとは、自分の胸に手を当てて書くさ。
これが永遠というやつか
これがね
なるほど
外からの刺激で自動的に始まる
内側の回路を
しかと捉える
慈悲心をもて焼き尽くす
悪魔は焼かれ
残るは天使