映画や本の話でもしてみよう
牧野信一『「悪」の同意語』を読んでいる。牧野は大正から昭和初期にかけての、太宰より一回りちょっと歳上の「ダメ作家」の先輩で、『「悪」の同意語』にも、思わず苦笑せざるを得ないようなダメ人間ぶりが、主に家族との関係を通して徹底的に描かれている…
作家になりたいと、いくらかでも思っているあなたなら、村上春樹の成功について、まったく知らないということはありえないでしょう。彼が「なぜ世界中でこれほどまでに読まれているのか」という理由を、合理的に説明することなどできるわけありませんが、春…
みなさんは「魔術」という言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。魔法使いのお婆さんが鍋でぐつぐつ秘薬を煎じているところ、なんてのは、ちょっとレトロすぎますかね。何しろアニメの魔法少女がダークファンタジーの世界で活躍する時代ですもんね。あ…
今までぼくは、吉本ばななの小説のどこが面白いのか、よく分かっていませんでした。けれども今回、彼女の「体は全部知っている」という短篇集を読んで、ようやくその「魅力」が分かったので、この記事ではそのことをちょっと書いてみます。 「ミイラ」になれ…
イタロ・カルヴィーノは、20世紀のイタリアの作家のうちでもっとも有名といっていいくらい各国に翻訳されている作家であり、日本語でもほとんどの作品を読むことができます。 その作風は、作品ごとにさまざまで、初期の代表作『木のぼり男爵』は寓話風の物語…
男女平等が行きすぎて、 女も男もなんでも同じようにやらなければならない というようなことを言う人がときどきいて、それは少しおかしな話に思えます。女性と男性には、身体的にも、心理的にも大きな違いがあり、一般的に言って、女性が向く仕事や、男性が…
はてなのみなさん、こんにちわ。昨日の記事 Google Adsense 戦史 - あるいは、ネット上で小遣いを稼ぐまでの遥かなる道行き - *魂の次元* では、すっかり放ったらかしていたグーグルアドセンスのページを久しぶりに見にいったら、収入が 1,000 円を超え、グ…
夜中たわしさんが、 親族により70余年封印された本『悪魔を出し抜け!』オーディオブック版感想 - 夜中に前へ という記事で、ナポレオン・ヒルの「悪魔を出し抜け!」を紹介しているので、ぼくも便乗してちょっと書いてみます。この本はいわゆる自己啓発本で…
あけましておめでとうございます。今年一年が、地球上のすべてのみなさんにとって、すばらしい年になるよう、つつしんでお祈り申し上げます。さて、昨日の記事は、いい加減なところでぶっ千切って終わってしまいましたので、今日はその続きを書きますが、そ…
「レイア姫」ことキャリー・フィッシャーの著書 Carrie Fisher, Wishful Drinking よりわたしが映画でずっと着てた白いドレスは憶えてる?撮影の初日にジョージがやってきて、あのドレスをちらっと見て言ったの。 「あのドレスを着るときは、ブラジャーは着…